「コロナ危機とフリーランス」の某放送を観て

 今日、日本全国に「緊急事態宣言」が発せられた。令和2(2020年)年4月16日は、もしかすると歴史に残る日かもしれない。

 勿論、「新型コロナウィルス」の感染拡大への対処としてである。

 経済的落ち込みは、1929年の世界恐慌に匹敵するか、それ以上になるかもしれないと、科学者たちは言っている。

 それだけ、世界的危機なのだと私も感じている。

 現代社会は、特にいわゆる「先進国」は、「経済」によって成り立っている。

 しかし、これだけ「経済」にダメージを受ければ、しかも、今後の再起が見通せないとすれば、「危機」は拡大する一方である。

 しかし、この場合の「経済」とは、やはり「自由主義市場経済」なのだと思う。


 「危機」というのは、「市場経済」を、「経済」の基調とした社会の「危機」なのだと感じる。

 私が好きではない「ロの国」や「中の国」やもっとも恥ずべき「北の国」の経済はどうなっているのか、情報が入ってはこないが、「経済危機」という情報は、マスコミを通しては入ってこない。それらの国は、「統制経済」とも言われているし、また常態的な「戦時経済体制」と言っても差し支えはない。

 つまり、国家が「経済」を管理・統制しているわけである。


 以前のブログにも書いたが、こうした事態の時は、やはりケインズの提唱した「有効需要政策」に学ぶべきだろうと思う。

 私のある友人は、「国はお金を印刷すればいいんだから。どんどん印刷して国民に渡せばいい」と言っていたが、私は「それではインフレーションを招いてしまう」と言った。

 だけれど、「今」は、「経済」特に「市場経済」を優先するべきなのか。つまり、あくまで「市場経済優先主義」で行くべきなのだろうか?が問われているのだろう。


 「自粛」と言いながら「補償」がない。初めの「宣言」には、人々は失望した。国は、貨幣を発行できる「権限」を持っている。地方自治体は、そんなものはない。しかし、地方自治体のほうが、何とか「補償」しようと努力していた。

 

 今日、「一人10万円の支給」を国は発表した。支給日がいつになるかはともかく、いずれ「一人10万円」は何らかの形で支給されるだろう。しかし、決定に何故こんなに時間がかかったのかだ。やはり「財務省」官僚の抵抗が強かったようである。そこには、赤字国債をもとに、12兆円もの「貨幣」を、経済的裏付けなしに「ばらまいて」は、金融危機や市場経済の危機を招いてしまう、という「財務省」の「市場経済優先主義」が背景のあったのだと思う。

 その政治家としての代表者は、財務大臣だったようである。


 しかし、「市場経済優先主義」は、今の「国民の危機」を守れるだろうか?と私はおもう。というのは、「市場経済」は、国民や市民、経済家が健全に在っていてこそ「成立」するものであろう。「市場経済」の様々な変動に対応できる、国民・市民や経済家が在っての原理なのだと思う。「市場経済優先主義」も、やはりそのことを成立させる「各人」があってこその考え方なのだろうと思わざるを得ない。しかし、今は、もっともっと社会的根底の部分から崩壊が始まっている。国民・市民や経済家の疲弊はとっくに進行している。


 その一番の「市場経済」原理にのっとっていてなおかつ「弱者」の一群が「フリーランス」たちなのである。「フリーランス」たちは、「自由主義経済」の象徴者たちなのである。

 ベンチャー企業がそうであるように、「フリーランス」たちが、一大経済的潮流になってゆくことが、「自由主義経済」の理念ですらある。そうでなければ、俗にいう「派遣切り」と同じレベルになってしまう。


 それらの、「自由主義経済」の象徴が危機であるとき、それらの「各人」の「基礎体力」を守らずして、一体何を守るというのだろうか!

 そして、某放送局は「フリーランス」の危機を察していながら、番組の「編集」や「社内検閲?」ばかりに、膨大な労力をかける以前に、一早く社会の「決定者」たちに報じるべきであったと思う。

 受信料という、何番目かの実質的な「税金?」を徴収しながら、政府の「スポークスマン」化?してしまっているといわれても仕方がない。

 だから、すべてが後手後手に回ってしまう。


 対照的に「民放」は、番組内容を事実上決定づけるスポンサー自体が「必死」である。だから、「民放」のほうが見てて「面白い」。私たちの実感に通じるものがる。それでは、私たちの「実感」とはどういうものか?

 「不安」と「危機感」である。「いのちの危機」と「生活・家族の危機」と「人生の危機」なのだと思う。

 さしあたり、私が感じるものは、「今」を決定づける方たちは、本当には「危機」に直面していない、ということである。

 「幸」か「不幸」か、今は「国政選挙」の前ではない。


 韓国の「国政選挙」は面白い結果を残している。

                               (ささ爺)

 

 

 

 

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